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モバイルバッテリーの容量は実は・・・

実は表示容量の6割しか使えない!!

 外出先やお昼休みの食堂、車の中など、モバイルバッテリーをスマホに接続して充電している光景を多く見かけるようになりました。

 

 値段も手ごろになり、量販店やネット通販でも色々なモバイルバッテリーが販売され、多くの方々に普及してきています。
 最近では容量10000mAhを超える大容量バッテリーも増えてきました。
 多くの方がモバイルバッテリーを購入する際、この容量とデザインで選んでいると思います。

 

 ですが、この「●●mAh」という容量の表示、実際に使えるのは表示容量の約6割だということ、知っていますか??

 

モバイルバッテリーの容量表示

 「●●mAh」という容量表示は、「一時間あたり●●mAを出力できる」という意味です。
 例えば5000mAhのモバイルバッテリーを買えば、一般的な2500mAhのスマートフォンを2回フル充電できる・・・わけではありません。

 

 このバッテリー容量の4割程度は充電に使われる事無く消費します。
 理由は、モバイルバッテリーからスマートフォンに充電する際に「変換ロス」が発生するからです。

 

「変換ロス」って何よ?

 充電する側のモバイルバッテリーには、ほとんどが3.7Vの電池が搭載されています。
 一方、充電される側のスマホやタブレットのUSB端子の電圧は5V。
 スマホやタブレットに内臓されている電池は3.7V〜4.2V。
 すべて一定ではない為、充電する際にモバイルバッテリーの電圧を変換する必要があります。

 

 この変換の際に、約20%ほどのロス、つまり無駄が発生します。
 3.7Vを5Vに変換、さらに5Vを内臓電源の3.7V〜4.2Vに変換・・・2回変換される事になります。
 5000mAhのモバイルバッテリーだと、2回変換されて約40%が無駄になり、実際に使えるのは3200mAhほどとなります。
 2回フル充電できるバッテリーだと思って購入しても、実際には1回半くらいしか充電できません。

 

 製品によって変換ロスの大きさが多少違いますが、なくす事はできません。

 

モバイルバッテリーの選び方

 紹介した変換ロスは箱や仕様に記載されないので、選び方としてはこうなります。
1.リチウムイオン充電池の品質管理が厳しい国内メーカー製を選ぶ
2.容量が大きめのバッテリーを選ぶ

 

 1はどうしても割高になります。だったら2の海外製でも容量の大きなものを選べばいいと思いがちですが、品質には注意が必要です。
 10000mAhなんて書いてあっても、本当かどうかはわかりません。
 また、容量が大きくても、製品自体も大きく重くなってしまうなら、持ち運ぶのが苦になってしまいます。

 

 大きさ、重さ、容量のバランスを考え、あまり容量表示を過信せず、緊急時に肝心のバッテリー切れ・・・なんて事がないように利用しましょう。